ZAKURAN



なんで先輩が私にこれを…!?






わけがわからず、私はただ左手首を呆然と見つめることしかできない。






(動揺し過ぎて、全く気付かなかった…)





私たち、敵同士なのに…





外そうとして、



「…。」


ふと手を止めてしまう。








なんとなく…外したくなかった。



私、


何を考えてるんだろう。




こんなの、仕事の邪魔になるだけなのに。



敵からの、贈り物なのに…。







自答するものの、結局ブレスレットは外せなかった。





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