キスマーク



「寂しいって言ってる俺を置いて帰るつもり?」



そう私の耳元で囁くと、またヒロは耳たぶを“かぷっ”と咥えて甘く噛んでくる。


その唇は私の肌を這いながら、下へ下へと移動する。



「―…っ」



思わず、ぐっと身体に力を入れてしまう。


無理矢理押しのけて帰りたい気持ちもあるけど、また徐々に火照りだす身体。


お互いに裸のままだし、さっきの余韻も残ってる。


快楽の扉を開くのなんて直ぐ。



「あぁ……」



唇から漏れる声。一度漏れ出してしまえば、次から次に零れ出てくる。


結局また、本能のままに繋がって、お互いの体の重みを感じてしまう。



恋人同士じゃなくても、気持ちがなくても、こんな風に心も身体も丸裸の私を見せてしまうなんて―…



何よりも勝ってしまうのは“性”の欲、だ。






そして、


1ラウンド目よりも長く抱き合った私たち。





< 10 / 207 >

この作品をシェア

pagetop