キスマーク
彼が残す×××




シオリさんが住むマンションの踊り場で、何度も啄ばむ様なキスと濃密なキスを繰り返した。


強くシオリさんの手を握り、彼女の部屋へと入ると、また何度も交わしてしまう口付け。


彼女のワンピースを脱がせ、俺も着慣れないスーツを脱ごうと、まずネクタイを緩めた。



「何だか、勿体無いわね……」



俺をベッドから見上げてシオリさんが言う。



「何が?」


「せっかくスーツで格好良く決めてるのに」


「……それって、からかってる?」


「ううん。まさか。素敵よ」


「―…」



「全部、私の為のものだって―…思ってもいいんでしょう?」




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