ずるいよ。
彼女は僕にとって非常に危険な存在だ。


『センセ、全然わかんないんですけど…教えてください』


教科書を手にうつむきながら近づいてこないで欲しい…

別のコトを教えてしまいたくなる。


『センセってさ…数学のほかに考えることないの?』


あるよ。

君のハダカとか…

黒い髪が白いシーツに広がるところ、とか。

後れ毛の上を唇でなぞり、白い首筋に朱色の刻印を押してみたい、とか。


さすがにちょっと、ヤバイかもしれない。

このままだとクビになるだけじゃなく、犯罪者になってしまいそうだ。



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