「同じ空の下で…」
第13章 距離
■第13章 距離




「…瞬はいつだって時間なんかお構いなしなんだよ。」

「そんな事言いながらも本当は嬉しかった癖に。嬉しそうに文句言ってるもん♪かわいーーー」

「じゃあ、由美は?由美はどうなの?」

「あ~たしは、別に♪蓮に対しては何も不服なんてないし。平々凡々ってヤツ?」




水曜日…────。


18時だというのに、外はまだ明るく暖かい。


里奈のお勧めのお店に行く為、仕事帰りの私と由美は、駅の西口にある噴水前で里奈を待っていた。

肌寒くなるかなぁ…と思って軽く羽織ったカーディガンを少しだけ捲り上げる。


里奈からさっき私達に『ちょっとだけ…30分くらい遅れるかも!ごめんね。』とメールが届き、私達はそのまま待つことにした。


由美が「最近、瞬とどう?」なんて私の顔を見るなり聞いてくるから突然、瞬がうちに来た月曜の事を話した。


「でも、艶香、本当に瞬に溺愛されてるんだなぁって思うなぁ。」

「何で?」

「誕生日パーティ…じゃないか♪…日曜の…この前の飲み会の事。全部、瞬がプラン立てたって聞いたよ。…羨ましいじゃないの~♪」

「えっ?全部、瞬が?」

由美は大きく頷いた。

「まぁ…サプライズ大好きだからね…。」

「記念に残るバースデー、羨ましいですっ!」

「美味しかったな、あのタルト…。」



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