「同じ空の下で…」

「そうだね、空港じゅうのポリスに取り囲まれて…翌日にはニュースペーパーの一面を飾るかもね。」

「ああ、クレイジーなジャパニーズ…なんてタイトルで面白可笑しく描かれて、ある意味、強制帰国とかなるかもな。」

「大袈裟過ぎだよ、瞬。…一躍スターじゃない。」

「…だから、そんな格好でコスプレして飛行機に乗るのは嫌だね。いい提案だとは思うけど。」

「そう。じゃ、私も瞬の提案は断固拒否する。…普通に、お出迎えします。」

「…普通の、スッピン姿の艶香で…い~♪…そんな艶香に会いたいんだ、俺は。いつも通りの、俺が知ってる艶香に…。」

「私も…。普通の、私が知ってるありのままの瞬に…会いたい。」


さっきまでの楽しくて面白い話をして声を弾ませていた時の会話とは裏腹に、途端に胸の奥は締め付けられるような切ない感情で溢れて来る。

青空を見上げた時に、いつも感じる感情だった。



この遠い同じ空の下、

あの頃と変わらない笑顔の瞬に、

たまらなく…


会いたい…────。



部屋から見える窓の外に目を移し、暫くぼんやりと、蒼空を見ながら瞬との電話を愉しんだ。



早く、会いたいよ…瞬────。







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