「同じ空の下で…」
第25章 Loved
■第25章 Loved




「…なんだよ…″これからも″…って。」

タケルは苦笑した。

私は、その苦笑の意味も分からず、タケルの顔を見る。

「…なんだよって…。何か変な事いったかな…、私。」

「…いいや。別に。うん、まぁ、これからも、宜しくな」

取り繕うように笑顔を見せるタケル。

思い返せば私は、瞬の事で色々とタケルには助けられたなぁ…としみじみ思う。

迷惑もかけたし、元気づけられもした。瞬の事が分からなくなっても、タケルの言葉で元気になれていたし、ご飯に誘ってくれるタケルのお蔭で寂しさも半減していた。

そんなタケルに…確かに″これからも宜しく″なんて…。

『無事結婚しましたが、また、面倒見てね』…と、言っているようなもんだった。

アホな発言をしてしまったものだ…。

そう気が付いた時、肩をがっくり落としてタケルに謝った。

「…さっきの発言は取り消すよ…。ごめん、タケル…。」

「…ん?」

「…あんまり深く考えないで、変な事言ってごめん。″これからも宜しく″なんて…、馬鹿だなぁ、アタシ。…タケルも、そろそろ恋愛体質なりたいよね…。もう、迷惑かけないよ。ほんと、ごめん…。」

「…なんだよ、急に。…そうゆう意味じゃないって。俺が好きでやってた事だし、恋愛体質なんて、なろうと思ってできるもんじゃ、ないだろう?艶香が深く考える事じゃないよ。…こっちこそ、余計なひと言だったよな。」

 
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