地味子が恋をした


その瞬間
男と目が合った。


男はあたしの隣人
挨拶程度しか したことない間柄。


それもそのはず あたしはこの春から大学生になり
ひとり暮らしを始めたばかりだから・・・


目が合ったのに そこを開けてくれる訳でもない。


自分の部屋の前でやってよね!
なんて言ってやろうとしたその時


「おう!」


と ヤツは軽々しくあたしに声をかけた。


予想もしてないことに少し戸惑った


「え・・・」


「早かったじやないか!」


早かった?


あたしがあんたにそんなことを
言われる筋合いないですけどぉ~?


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