チャットの貴方に恋をする


映画はなかなか面白く、2人で満足することができた。

私たちはその後、一緒に本屋で好きな本を進めあったりフードコートで談笑したりと楽しい時間を過ごした。

「寒いですね…」

外が暗くなり始める寸前、ショッピングモールを出た私たちを強烈な冷気が襲う。吐く息は真っ白で、雪もちらついていた。

「そうだな…恭平のところはもっと寒いだろ」

「東北ですからね。雪が降って大変だってぼやいてましたよ」

彼奴らしいと、七海さんが笑う。私もその笑顔につられて笑った。

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