ケータイ彼女に恋して
「寂しい?」
俺は右隣りに座るミズキに目をやった。
思いの他、その距離は近く、俺の心は鐘を突いたように振動する。
「やっと出逢えたんだよ?」
ミズキは艶やかな顔で俺の顔を覗き込む。
「やっと…って、それは携帯拾ってくれたからで…」
寂しい…。
そう言われれば、俺も同じ。
…だけど、その場の雰囲気に身を委ね、
流される事じゃない。
俺はプイっと顔を背けた。
これ以上、そのとろけた目を見つめてると、
吸い込まれそうで、
惹き込まれてしまいそうで…
ヤバい!!
「純粋なんだね…」
ミズキの笑う声が、そっぽを向いた俺の耳に届く。
歌ってる時や、喋ってる時とは違い、
か細く、甘いその声が、
俺の理性を揺さぶる。