ケータイ彼女に恋して
「俺は純粋じゃないよ…ミズキは俺のこと何も知らないだろ!?
…もし俺がここでミズキを襲うような奴だったらどうすんの?」
自分自身の理性と、ミズキを突き放すかのように、投げやりに言った。
「いいよ」
弱々しく発せられたその声に、顔を背けたままの俺は、
部屋の天井を見上げた。
考えごとや、悩んだ時に、天井…というよりは、広大な空なんかに答えを求める俺の癖。
今、この場での答えは……
俺は振り返った。
近っ………
ミズキとの距離は、手を伸ばせば触れられるぐらいの距離。
思わず、顔を引く俺。
ミズキも少しだけ驚いたのか、目を大きく見開いた。
その赤く染まる顔は、酒のせいか、それとも…
薄暗かった部屋も、目が慣れてきたのと、テレビの光で、
二人の顔と姿を鮮明に映した。