この恋は、絶対に秘密!
岬さんも“卵焼きは好きだ”って初めて会った時言ってたもんね。

上手く出来たら褒めてもらえるかもしれない。


初日にカレーを失敗してから一人で料理する自信をなくしてしまっていたけれど、なんだか今日は出来そうな気がする!


よしっと気合いを入れ、さっそく卵焼き用の四角いフライパンをお借りして火にかけ始めた。





「……うん、我ながら上出来!」



30分以上かけて丁寧に丁寧に卵液を焼いては巻き、なんとか失敗することなく卵焼きが完成。


岬さん、帰ってきたらびっくりするかな?

彼の反応を想像しているとやっと気分が明るくなってきて、自然と顔が綻ぶ。



卵焼きを乗せたお皿をキッチンのテーブルに置くと、ソファーの上に置いたままだったスマホのランプが光っているのが見えた。

メール来てたんだ……料理に夢中になってて気付かなかった。


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