この恋は、絶対に秘密!
「……お嬢様、本当にそれでよろしいのですね?」



一晩考えて出した答えを汐美さんに告げると、彼はミラーで私の顔を確認しながら尋ねる。

「えぇ」と頷いた、そこに映る私の顔にも迷いはない。



「お嬢様が出した答えなら、私はそれを応援いたしますわ」

「……ありがと」



汐美さんにも告白されたことは伝えた。

未来くんの手を取るか、
岬さんに片想いを続けるか……

私がどちらを選んでも、きっと汐美さんは応援してくれると思っていたけどやっぱり心強い。



オープニングパーティーが始まるまでまだ時間がある。

未来くんは忙しいかもしれないけれど、少しだけ話がしたい。


花壇や植木の緑に囲まれた、レンガ造りの可愛らしくお洒落な建物の前で降ろしてもらうと、

私はレストラン“Tomorrow Garden”の中へ足を進めた。


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