この恋は、絶対に秘密!
静かな事務所にキスの音と二人の吐息が響き、身体が熱く火照っていく。

唇を離し、とろんとした瞳で見下ろすと、彼は妖艶に微笑んでいた。



「英司さんが会社でこんなことするなんて……」

「言っただろ?スリルを味わうのは嫌いじゃないって」



悪戯っ子のような英司さんには、思わず私も笑ってしまう。


クールな彼のこんな一面を見られるのは私だけ。

私のありのままの姿を見せられるのも彼だけだ。


だから、これからも。



「でも、やっぱり二人っきりの場所がいいな……」

「ん、一緒に帰ろう」



偽りのない心と身体で、ゆっくりと愛を育んでいこう。

──あなたと私、ふたりの部屋で。







    :*:End:*:



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