その恋、取扱い注意!
待たせないように、急ぎ足になる。

住宅街を歩き、あと5分ほどで家に着こうかという時――

外灯の灯りが届かない暗がりから、人が出てきた。

「きゃっ! た――!」

「待ってたよ」

伸びてきた手に口を塞がれ、路地に引きずり込まれた。

「ん――っ!」

ふたりが立てばきつい路地の壁に、背を強く押し付けられる。

「そう簡単に、帰すと思ったのか?」

高野先輩は暗がりの中でも分かるくらいに、瞳をギラギラさせている。
足の間に割り込む足で、身動きが出来ない。

湊っ――!

チュニックの下から手が侵入してきて、ブラジャーに包まれた胸を覆う。

いやっ!

目から涙が溢れ、高野先輩の顔がぼやける。

ブラジャーを乱暴に下げられ、誰にも触れられた事のない頂が摘ままれる。

痛いっ!

「う――っ!」

空いている手で殴っても、触れる手は止まってくれない。
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