その恋、取扱い注意!
「素敵なデザインね~ どこのブランドかしら」

「ブランド?」

お土産にバカ高いピアスを買ってくるくらいだから、きっとこれも――

じっと指輪に目をとめていた数秒後、リングのサイドにロゴが見えた。

ブ……ルガリ?
湊ったらまたバカ高いのを……。

「なにを焦った顔をしているの? 朝食は自分でパンを焼いてね? あ、そうそう昨日、本田さんからおいしい和菓子を頂いたの。後で食べなさいね」

そう言うと、再び家事を始めた。


月曜と火曜の休日を過ごしたけれど、湊から連絡がなかった。

株式市場が開いている平日だし、忙しいのだろうと私からも連絡しなかった。

最初はメールをしようと思ったけど……向こうから連絡ないし……と、なんだかかけづらい。そのうちに湊と過ごしたあの時間は夢だったのかと思えてくるほどだった。
何でも言い合う幼なじみの間柄から、いきなり甘えるのは面はゆい。

エンゲージリングは外して出社しているので、婚約したことは会社の誰も知らない。
まだ具体的なことは何一つ決まっていないせいで、言うのが躊躇われていた。

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