その恋、取扱い注意!
ありえないと否定するけれど、あの余裕たっぷりな笑みが気になる。

急いで制服を脱ぎノースリブのワンピースの上にカーディガンを羽織り、足早に湊のもとへ向かった。

湊はガードレールに軽く寄りかかるようにして待っていた。
少し不機嫌そうに眉を寄せている。

「湊。ごめん。待った?」

駆け寄る私に気づいた湊は、顰めていた表情をスッと直した。

「そうでもないよ」

ガードレールから身体を離し、綺麗な顔に笑みが浮かぶ。
微笑みかけられたことが嬉しくて、私の顔も緩む。

緩んだ笑みを浮かべながらも、先ほどの松下さんの言葉が気になる。

「どうかしたのか?」

湊が聞いてくる。

さすが付き合いが長いことだけある。少しの動揺でも湊にはバレてしまう。
そんな顔を見せてしまう私がいけないんだけど。

「……さっき、松下さんと会ったよね?」

「あ? ああ。会いたくないヤツに限って会うんだよな」

松下さんのことをヤツ呼ばわりするなんて、やっぱり湊は彼女のことを何とも思っていないんだ。
それでも松下さんの最後の言葉が気になる。

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