その恋、取扱い注意!
「……お前って可愛いな。俺、嫉妬されるの好き。ミミの気持ちが良くわかるから」

「っ、さいてー。そんなことで試さないでよね」

ビールのグラスをつかむと、ぷいっとそっぽを向き飲む。

湊に可愛いって言われるたびに、胸の鼓動がドクッと高鳴る。

「ところで、高野はあれ以来現れていないか?」

「あ、うん。たぶんあらわれていないと思う」

「電話も?」

「大丈夫だよ。きっとあの時改心したんだと思う」

「まだ油断しないで気を付けろよ。特に駅からの帰り道は」

「うん」

じゅうっと言う美味しそうな音をたてているハンバーグプレートが、運ばれてきた。
付け合せのコーンと人参、ジャガイモの色どりも食欲を誘う。

湊のハンバーグの大きさと言ったら驚く。
いつもけっこうな量を食べるのに、湊は程よい筋肉がついているスリムな体型。

「ん? 同じものにすれば良かったか?」

「えっ? ううん。そんな大きいのなんて食べられないよ」

目の前の200グラムのハンバーグだって大きい。

私、そんなもの欲しそうな顔をしてた?

「あ、昨日新宿の駅に向かって、10時ごろ歩いていたよね?」

「え?」

突然の私の質問に湊は驚いたようで、珍しく切れ長の目が泳ぐ。


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