その恋、取扱い注意!
「10時って朝か? 夜か?」

とぼけたような口ぶりだ。

「夜だよ。仕事忙しかったの? それとも飲んでた?」

「お前、そんな遅くになんで新宿にいるんだよ」

答えないまま私を問い詰める。

「会社の同期と飲んでいたの」

「飲み屋なんて渋谷に腐るほどあるのに、なんで新宿まで来るんだよ」

「前に言ったけど『美人堂』ってニューハーフのお店がおもしろくて」

「お前、ニューハーフが好きなのか?」

「え……」

紅緒さんの美麗な顔がよぎり、すぐに返答できない。

「どうなんだよ」

「どうって……話はおもしろくて、楽しいから」

「ふ~ん」

湊は私のぎこちない説明に、不満そうに口元を歪めている。

「べ、別に恋心があるってわけじゃないよ? みんなその……女性になっちゃってるはずだし」

「そこまで聞いていないけど?」

「お料理が冷めちゃうよ。早く食べよう?」

ぎこちなくナイフでハンバーグを切り始めると、湊も食べ始めた。

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