その恋、取扱い注意!
階段を上がる足音が聞こえてきた。
築14年の建物は隙間もあるし、階段を上がる時、ミシリときしむ。

ごろりと寝返りを打った時、ドアが開いた。
開いたドアから姿を見せたのは、お母さんじゃなくて湊だった。
驚いてベッドの上に起き上がるのと、湊がベッドの上に座るのはほぼ同時。

「湊……」

「スマホ、どこ?」

「あ、バッグの中」

視線を帰って来て置いた時のままの、湊の後ろのドレッサーへ動かす。

「やっぱり見ていないのか。返信がないから、もしやと思ったけどな。浮かない顔をしているけど、どうかしたのか? 具合でも悪い?」

「ううん……湊こそ、どうしたの? 家に来るなんて……」

「親父に話があったんだ。お前にも。でも、それよりなんかあったんだろう?」

さすが付き合いが長いだけあって、私の表情でわかってしまう。
仕事で自分が誰かに陥れられたと、話すのが恥ずかしくて、湊のまっすぐな瞳から目をそらし俯く。

「ミミ?」

湊は両手で、私の頬を囲むようにして持ち上げた。

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