その恋、取扱い注意!
「湊! からかい過ぎだよっ! 心にもないこと言わないで!」

湊とホテル? ありえないっ。
私たち、恋人同士じゃない。ただの幼なじみ。

「本気だったら付き合ってくれるの?」

「はぁ?」

私の「はぁ?」の「ぁ」の語尾が上がる。

「そもそも、その付き合っての意味って、ホテルだけの話でしょう? 好きじゃない人となんて、出来るわけないじゃん!」

「ミミ、話しちゃんと聞いて。本気だったらって言ったんだよ?」

「本気なわけないでしょ? そんなにしたいなら今からでも彼女呼べば?」

今、湊が女性と付き合っているのか知らないけれど、いたらいたで、湊は酷い男だ。
彼女がいるのに、他の女の子と寝ようだなんて信じられないオトコ。

「今、彼女いないし」

「……」

神様、いったい湊はどうしたのでしょう。
ただ……ただ……その……溜まっちゃってるから……だ、だしたいとか……?

「百面相して、なに考えてるんだよ」

湊にじっと見つめられて、思わず顔を引く。

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