『リナリア』~生徒に恋した体育教師~
次の日、俺は完全なる寝不足で朝を迎えた。
結局、考えても考えても、答えは出ない。
「うっわ~クマ」
朝、最初に会った村上先生が言った一言が、これ。
え?そんなに?と思い、鏡で確認すると、本当にヒドイ顔だった。
「せんせ、大丈夫?体調悪いの?」
「相川ぁ・・・」
妃菜が心配そうな顔をして、俺に声を掛けてくれた。
やっぱり、妃菜の顔を見ると、落ち着く。
「大丈夫、心配しなくていいよ。自分の班に戻りなさい」
でも俺は、ほかの生徒と同じように妃菜に接した。
ごめんな、妃菜。
ホントは嬉しかったんだよ・・・。