両想いだって辛いんです



合コンなんて、行く理由はわかんない。

だけど多分、智恵理ちゃんがわざわざ私を誘ってまで行く
理由があったのかもしれない。

携帯がなる。

交換したばかりの電話番号から電話がきていた。


「もしもし、智恵理?」

「困らせてごめん。
 助けて。」

「ど、どうしたのっ!?」

「ぅぅうっ・・・ううぅ」

「泣いてるの・・・?」

「・・・あたしもうだめ」

「今どこにいる?」

「・・・公園にいる。」

プツン・・・・



智恵理は言い残して電話を切った。

不安で不安で仕方ない。

もしかしたら、智恵理は自殺してるかもしれない。

そうしたらもう二度と会えない。

せっかく話してくれた友達かもしれなかった。

私と買い物に行ってくれた。

まだ一日しか一緒にいないのに、ものすごく不安になった。



どうしよう、どうしよう


そればかりを考えながら、走った。

公園まで息が詰まるまで。






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