ひとつ、屋根の下で
「……じゃあ、これからも一緒にいてください」
静寂に溢れた教室。
だけど、その静寂にさえ飲み込まれてしまいそうな微かで掠れた声。
それでも私の言葉は届いたようで、先輩はちょっとだけ驚いたような顔をした。
私はいちど、決意を込めて瞬きをする。
そしてまっすぐに先輩を見上げ、口を開いた。
「私、先輩が好きです」
私たち以外には誰もいない教室。
深い赤に染まる場所。
脳裏にちらつく親友の姿は、見えないふりをした。