穢れた愛


足早に
通り過ぎる
社員の中


立ち止まった山越が
声を掛けた


「まだ 居たのか」


窓硝子に映り込む
山越の姿に
振り返る青柳は
社交辞令的な
会釈を返す


腕時計を確認し
苦笑する山越は
若干 偽善の笑みを
浮かべ


「飲みに行くか」


直属の上司として
使命感を果たすべく
誘いを告げた


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