4文字のあいしてる【完】
「それでね、今日は春山さんが運転士になったときの話を聞いたんだけど・・・」




6月のある日、圭吾から久しぶりに早く帰れたというメールをもらって私は嬉しくて電話を掛けた。


とにかく話したくて、話したいことがいっぱいありすぎて。声が聞きたい。もう、あのときみたいに会話がないなんて悩むこともないんだ。




それなのに圭吾はなんとなく私の話を聞いてくれてない感じがする。話したかったのは、声が聞きたかったのは私だけ?



「圭吾聞いてる?私、いっぱい話したいことがあったんだよ。やっと電話できたと思ったのになんでそんなに素っ気ないの?」




「・・・ごめん。ちょっと疲れてるから。悪いけど今日は切るな」
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