4文字のあいしてる【完】
「そんなときに愛らしく無邪気な奏ちゃんが話してくれた。電車が大好きでいつか運転士になりたいって夢を語ってくれた。それにまたねって言っただろ?」




「うん。トメさんが初めて私の夢を笑わずに聞いてくれたたった1人の人だったし次の土曜日もまたここに来ればトメさんに会えるんだって思った」





「あのまたねが、奏ちゃんに会えると思うことが私の余命を延ばしてくれた。あの日、奏ちゃんに会えなかったら私はもっと早くにここにはいなかったよ」





「やだよ。トメさん。そんなこと言わないで。ずっとそばで1番近くで夢を叶える姿を見て欲しい」
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