恋がしたいお年ごろ!!
村田くんの声を遮って、そう言った。
「え?」
そう言ったのは芽衣でも村田くんでもなく……青木先輩だった。
芽衣と村田くんはあまり驚かなくて。
「じゃあ頼んでいい?」
「陸斗によろしく」
二人は笑顔でそう言った。
「ちょっと真優ちゃん!俺ら、今デート中だよ?」
「先輩、すいません。陸斗が風邪をひいたのはきっとあたしをかばったからなんです」
「かばった?」
「はい。だからほっておけないんです。詳しいことは、また今度話します」
あたしはそれだけ言って走り出す。
後ろで先輩の声が聞こえた気がしたけど、あたしの足は止まらなかった。
早く陸斗の元に行きたい。
あたしの頭はそのことで埋め尽くされていたから……。