恋がしたいお年ごろ!!
あたしは視線を陸斗に向ける。
「暇なんだけど」
「今いいとこなんだけど」
そう返すと拗ねたような表情をする。
だって、本当に今良いシーンなんだよ!
あたしは今、陸斗のベッドに寝転んでマンガを読んでいる。
笑いあり、涙ありのファンタジーマンガ。
そこで、今主人公たちは最大のピンチに立たされているところなんだ。
だから陸斗に構ってなんてあげられない。
「そんなことより、もっといいことあるじゃん」
その言葉が聞こえてきた時には、あたしの手からマンガが抜き取られていた。