恋の華が舞う季節
――ッ!


頭に激痛が走る。


ここ最近、寝れないせいだろうか。



「……次、体育だ……」


どう考えても、体育を出来る状態じゃなかった。


頭痛が酷いうえに、やる気が全く起きない。



なので、保健室へと足を運んだ。



「失礼します」


扉を開けると、保健室特有の匂いがした。


「あら。どうしたの?」


「頭痛が……酷くて」


――ズキッ


「っ!」


刺すような痛みに、耐えながらも言うと、先生は見かねて

「じゃあ、取り合えずそのベットで、寝なさい」


と、優しい声で言った。

私は一瞬その曖昧な優しさに、嫌悪しながらも蚊の鳴くような声で

「……はい」

と頷く。


「これから先生は用事があるので、少し出ます。
 頭痛が治ったら、そこにある保健室利用カードに名前を記入して、教室に帰りなさい」


「はい」


私は先生が出かけるのを見送った後、ベットのカーテンを開く。
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