my sweet love~second~
残された私と龍は
しばらく沈黙だった
龍は私に良かったと呟いてから
無言のままで
この沈黙を破ろうと龍を見たら
龍の目に涙がたまっていることに
今はじめて気が付いた
「…りゅう?」
「わりぃ…
泣くつもりはなかったんだけどさ」
「心配かけてごめんね」
「無事で良かった
このままだったら手術も出来るし
ほんとに安心した
一番不安で泣きたいのは柚なのに
俺が先泣いちまって…」
「同じ気持ち分け合えてるだけで
私は幸せだよ」
「まだゆっくり休んでな」
「うん」
「眠れるまで手繋いでるから」
「でも…さっき起きたばっかだし」
「じゃあずっと繋いでよ」
「仕事は?」
「大丈夫」
その微笑みに安心して
私たちは手をつないだまま
ただただ静かな病室で
お互いの体温を感じあっていた