~愛~ あの日はいつかきっとまた
~プロローグ~
「あ~・・・、やだやだ・・・しがらみばっかりだよ、こんな世の中。」

わずかに月の光の入る部屋のベッドの上で缶ビールを片手に男はつぶやいた。

「さむいな・・・もう眠い・・・」

月の光の下、男は深い眠りについた。



ー光君、光君、光く・・-

(・・・夢か)

まったやってしまった。
光はそう思った。
ここ最近の生活はとても良いものとは言えず、朝昼を家でふて寝で過ごし、夜になったら酒を飲んでは全てを忘れる。そんな生活だった。

「なにもしたくねぇ・・・」
その呟きにはなにも入ってなかった。
もはや自ら意識するまでも無く無意識に放たれてしまった言葉だったのだ。


それから数時間ほどたった午後の2時、ケータイにかかってきた一本の電話が光るの目を覚ました。



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