冷たい彼
「……は?」
情けないんだけど、初めてでた声はこれ。
信じられるわけない。
「だから、その人に誤解されたくないから
あまり私に近づかないでくれるかしら」
「……」
「柄にもなく本気なのよ、応援…してくれるわよね?」
「……マジで本気かよ?」
声が震えそうになるのを強気な声でごまかした。
「そうよ」
「……悪かったな」
俺はそれだけ言って綺沙樹に背を向け歩き出した。
胸くそ悪ぃ…むしゃくしゃする。
応援なんて、するわけないじゃん。
「麻尋くん!」
そんなとき彼女の声がした 。
蜂谷って呼んでって言ったけど嫌だって泣いちゃったから
せめてくん付けにしてって言った。
“麻尋くん”そう初めて綺沙樹以外の女に下の名前で呼ばせた。