冷たい彼

お別れ


皇雅side

『もしもし』

帰らされた後俺は沙彩に電話した。

「沙彩、起きてるか?」

『皇雅さん…』

いつもより低い声なのは…怪我をしてるからか…?

「知ってたのか…?杏子のこと…」

俺は早くも本題に入った。
いつ誰にどんな聴き方をした?
何で杏子のこと…。

『知ってた…って言ったら皇雅さんはどうするの?』

強気な沙彩の声は俺の心に重くのしかかった。

「………」

俺は何も言えず、言う言葉が見つからずに黙っていると沙彩の泣きそうな声が聞こえた。

『答えてよぉ…っ』

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