鬼と天使と少年と、



蔓(つる)相手に苦戦している4人組を見据えながら、俺は白魔術で友人の2人を回復中。



「待ってろよ、二人共。俺がアイツら
ぶっ飛ばすから」



普段の俺からは滅多に出ない言葉。


そりゃ俺はぐうたらっ子で駄目人間さ。



だ け ど



それでも、やるときはやるんだよ。



「tвеуδ、レベル1(麻痺)」



この魔法はレベルがあって、レベル1は相手を麻痺させ、レベル2では相手の四肢に痛みを集中させ……、

レベル3では五感さえ機能しなくなる。


まあ最大レベル6までいくと雷落ちてくるんだけどね。怖い怖い。


だけど、今回はレベル1止まり。


本当の恐怖はここからだって。


体が麻痺して動けない4人組を見据え、俺は次の呪文を口にした。

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