小さな主人と二人の従者
 そんな都合の良いことがあるはずないとジュリアが落ち込んでいると、カーシーは笑顔になった。

「ちょっとやってみようか?」
「やる?何を?」

 ジュリアを膝から降ろして、そのままベッドで寝かせた。

「過去の夢を見せようと思ってさ」
「そんなことができるの!?」

 できるのなら、もっと早めにやってほしかったとカーシーを睨みつけた。

「これをやるのは難しいんだよ」
「私はどうすればいいの?」
「目を閉じてどんな自分を見たいのか、想像してくれるだけでいいよ」

 ジュリアが目を閉じると、カーシーは詠唱を始めた。
 部屋が眩い光に包まれて、強く目を瞑らないといけないくらいだった。

「ジュリア」

 呼んだのはカーシーではなかった。
 もう夢の中なのだと思って目を開けると、またあの女性が現れた。

「もう、またかくれんぼして、いけない子ね」

 夢の中のジュリアは欠伸をしながら、彼女に挨拶をした。

「おはよう。勉強のし過ぎで疲れていたの?」
「おはよう、そんなにやっていないよ」
「本当に?」
「本当よ。嘘じゃないからね」
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