ツラの皮



ヤバイ………

ヤバイッッ!!!


高遠のことばっか考えてて、碧樹部長のコトすっかり忘れてたーっ!!!


昨日残業の後、何の説明もなく穂積クンの麻雀会に放り込んでそれっきりデシタっ!!!





「おはよう、小早川。」



鉄仮面部長…何故今日に限って薄ら笑い…もとい、薄く微笑んでいらっしゃるんでしょうか。

天変地異の前触れ……?



「おは…おはようございま……」




何気に視線を反らし、そろりと部長の脇を通り過ぎオフィスに入ろうとしたトコロ故意に行く手を阻まれた。


怖い。

威圧的なオーラが息さえ乱す。


…ココは一つ明るく爽やかに、開き直ろう?






「昨日の勝敗はどうでしたか?アレでいて穂積クン強いしトントン…くらいかな、なぁんてっ。」



「まさか。良い小遣い稼ぎをさせてもらったさ。」


「……マジですかっ!?」


「バイトも賭けもご法度だけどな。」





ぴしゃりと言い放たれて、うぐっと言葉を詰まらせる。

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