ツラの皮
「―――オマエのオヤジさんに会って、だな。」
私の疑問を察したように返された応え。
………はぁっ!?
そーいえば、前にもチラッとそんなコト言ってたけど。
あんのロクデナシ、本当に一体部長にナニ吹き込んだのよーっ。
「何も…ただ、こういう生き方もアリだな、と思ったんだ。」
―結果的にどんなマイナス要素になろうとも、自分のやりたい事だけを選択してやりたいように生きる。
カメラが好きだった青年はその信念を貫き、最愛の女も、そこに宿る子供とも別れてカメラの道を爆走した。
結果平凡で幸せな家庭は築けなかったけど、今だって二人の存在を切り捨てたワケじゃない。
離れて暮らそうがロクデナシと罵られようが、心の中でちゃんと二人を愛している。
穂積クンを見ていたら、足し引きだけ考えて生きる自分の人生がツマラナイモノに思えてきたんだ――――と。