ツラの皮
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タクシーに乗り込んで辿り着いたのはマンション。
何の説明もなかったけれど高遠の家だろう。
シンプルだが前衛的なデザインの家具が多くて、コイツはどこまで格好付けしいなんだか、とちょっと呆れた。
ギロリと睨まれたところをみると、またも口走っていたようだが、高遠は何も言わなかった。
私をリビングにほったらかした高遠は一人サクサクと風呂の用意をして、一人サクサクと入ろうとしている。
泊めてやるだけありがたいと思え。といった具合で、慰める気も構う気もないらしい。
我侭に傷ついている私にはありがたい放置感覚。