ツラの皮





動揺する私を畳み掛けるように高遠が口を開きかけた時、後ろから声が掛けられた。





「あら、タカトーじゃない。」








見れば、雑誌から抜け出したような美女が立っていた。


抜け出たようなというかそのものズバリ。




なにくれとはなく高級商品を扱うような雑誌でお目にかかるカノジョは、モデルの倉科ミカだ。





ひゃー、ゆーめーじーん!






ミニワンピから伸びた足がスラリと長い。


てか、腰の位置高すぎ。



石膏のような滑らかな肌や、丁寧に巻いた艶やかな髪はまるでお人形さんみたい。



ちょっと釣り上がり気味の瞳が強気な雰囲気で、ゴージャス系の化粧もばっちり様になっている。




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