蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


私が遮ったからか、松浦は少し戸惑っているみたいだった。
真顔で黙ったまま、動きが止まってる。

「松浦?」
「え、ああ。ごめん。いや、だから昨日は俺が悪かったし。
それに……つまらない話じゃないだろ。
俺は失恋したからって相手の幸せを願えないほど小さい男じゃない」
「……ごめん」

急にそんな事を言い出すから、ちょっと呆気にとられながら謝る。
でも、確かに何度も謝るのは松浦に失礼だったかもしれない。

キョトンとしたままでいる私に、なぜだか変なスイッチの入った様子の松浦が言う。

「俺は、吉野の恋を応援するからな」
「……ありがとう」
「吉野、本音で答えろよ。誤魔化すな」
「え……うん」
「課長が、本気で好きなんだな? ずっと前から、今も変わらず」






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