蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—
◇通じる恋心



おかしい。
だって課長は、私が部屋を出た時にはまだ寝てたハズだ。
うちの住所だって知らないのになんでここに……。

「噂の件とか色々、吉野とちゃんと話し合ってください。
誤解があるみたいなんで」
「そうするよ。悪いな、朝から。
昨日も松浦から吉野をさらうような真似して悪かった」
「いえ、課長の強引さと真剣さが見れてよかったです。
もしも吉野が想い続けてる相手がロクな男じゃなかったら諦めもつかなかったし」
「……ロクな男だったか?」
「悔しいですが」

混乱する私をよそに、松浦と課長は話を進めていく。

「じゃあ俺帰ります。携帯届けにきただけなんで。
心配しなくても誰にも口外しませんから」

「じゃあな、吉野」と言い残して、松浦が帰って行く。
あまりにあっという間に話が進んで帰って行くから、その後ろ姿を呆然としながら見ていたけど、課長とふたりで残された事に気づいて一気に緊張が襲う。

昨日の事があるだけに、余計に。


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