蜜恋の行方—上司と甘い恋をもう一度—


「性格の不一致ならまだしも、趣味の不一致って普段聞かないでしょ?
だから色んな部署の子に聞きまくってようやく分かったんだけどね。
課長ってなんと爬虫類が好きらしいのよ。驚かない?!」

どういう態度がわざとらしくないのか考えたけど、結局嘘の演技をしたらバレる気がして苦笑いだけ浮かべる。
そんな私を見て、安部先輩はニヤニヤ笑う。

「吉野引いてるねー。
虫嫌いだもんね、女子は。だからダメなのよー」
「え、安部先輩は大丈夫なんですか?」
「全然平気。むしろトカゲとか可愛くて好きで一時期飼ってたくらいだし。
課長のためならイグアナくらいまで余裕でいける」
「え……っ」
「これ、すっごいチャンスじゃない?
爬虫類許せる女子少ないでしょ? 私一歩リードって感じ」
「安部先輩……まだ課長を狙ってるんですか?」

もしかして、と思って聞くと、安部先輩は「当たり前でしょ」と満面の笑みで答えた。


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