たとえ愛なんてなかったとしても
少し残念な気もするけど、こうして無邪気に笑ってるキャシーが一番好きだ。


俺たちは芸能人だから、たくさんの顔を持っている。

プロとしての顔を見せるキャシー。
ファンサービスしたり、時には妖艶だったり。


それでも、俺の前では今みたいに素の表情を見せてほしいと思う。


俺は、こうして笑ってるキャシーが......。



「私もお返ししないとね。
今からミニコンサートします」



笑いがおさまった後に突然コンサートをすると言い出すキャシー。

俺一人のためだけに。



「コンサート?マジ?
......嬉しいよ」


「歌なんていつも聞いてるからありがたみがないかもしれないけど、今はそれくらいしかできないからごめんね」


「そんなことない、すごく嬉しいよ。

プライベートで誰か一人のためだけに歌うなんて、どれだけ大金積んでもできないことだろ」


「大金積まれたら、誰のためにでも歌うけど?」


「この正直者!そういうのは心の中に留めておいて、お願いだから」



普通ならもし思ったとしても、口に出さないことを正直に言ってしまうキャシー。

そこが可愛いと思ってしまう俺はもう末期症状だろうな、きっと。
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