Second Secret
でもいつもと違うのは、私が先生の目を見れないということ。

先生と、目が合わせられない。


先生の口から、ちゃんと話してほしいと思う一方で。

先生の口から、そんな話を聞きたくないとも思う。


もしかしたら、何かの間違いかもしれない。

もしかしたら、どこかで話が行き違ってしまってるのかもしれない。

そう自分に思い込ませるしかできない。


「どっちの方が痛くねえと思う?」

「知りません。離してください」


早くこの状況から抜け出さなければ、先生はきっとわかってしまうから。

私が、何かを考えていること。

そしてそれが、目を合わせられないくらいのものだということ。
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