Second Secret
でも結局、その赤ちゃんは流産してしまって。

その事実さえも「産むのをやめた」という嘘で塗り替えた。


流産して可哀想、大丈夫?なんて言葉をかけられたら余計に辛くなるという、さゆちゃんの思いからだった。


その全てを知っているのは、先生とさゆちゃんの二人だけ。

だから周りのみんなは、先生が言うことを本当のことだと思っていた。


全ては、さゆちゃんを守るための、先生の優しさ。

大切な友達を守るための、人生をかけた嘘。


だってもしも子どもが産まれていたら、先生は周りからその子の父親だと思われるわけで。

それを嘘だと思われないように、それ相応の振る舞いをしなければならないということ。


もしかしたら、先生はさゆちゃんのそばにずっといるつもりだったのかもしれない。
< 44 / 235 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop