きみくじ当てます

「どうして話をしないんだよ」


「柊が、話したくないっていうから」


「だからそれは、柊ちゃんが怒ってるからだろ」


「当たり前だろ」


「わかってるなら何で怒ってるか言ってみろよ」



促されて、俺は目線を斜め下にやる。


そんなん、わかってるに決まってるだろ。



「…俺が、運が下がる理由を探るために近づいたって知ったから」


真宏はこくりと頷いた。


「だよな？でも、今の遼平は違うだろ」


「………」


「理由を知りたいから一緒にいたい、話したいって思ってるわけじゃないだろう」


「………目からうろこ」


「…遼平、わかってる？」


「わかってるよ真宏」


「ほぉ」


「つまり俺は、柊がいないとつまんないってわけだ」


「…ん～、まぁ、そうだなぁ」


真宏は頬を掻いてから、遼平にしたらいい思考回路か、とにっと笑った。