それでも貴方を愛してる
「な、なんで、私なの…?まだ出会って二日目なのに…」
私は要から目を逸らして聞いた。
これ以上要を見つめていたら、要の瞳に吸い込まれる気がした。
「ずっと前から愛梨のこと知ってた。兄貴から話聞いたこともあったし。それで『この子が愛梨かぁ』って思ったら惚れてた」
要は真剣な顔をして説明してくれた。
葵、私のこと弟に話してたんだ…。
私はそんな些細なことでも嬉しかった。
もう、別れたのに、まだ好きなんだって実感した。