【完】結婚させられました!?
ほら、またその顔。
一気に首筋まで真っ赤にしちゃって、挙
げ句の果てには目から涙が落ちそうなく
らいに潤ませてる。
いちいち可愛すぎるんだって、気付かな
いかな。
どうしようもない独占欲が、ふつふつと
沸き上がるのがわかった。
「キスなんてされた男に、あんな親しげ
にすんな。もっと警戒心持てよ」
「……っそんなの、音夜君だって同じじ
ゃん!」
あー。そう言われると何も言い返せない
んだけどさ。
「俺は良いんだよ、婚約者だから」
ふ、と笑ってそう言ってみせれば、心優
は不満そうに唇を尖らせて。
その唇ごと、食べてしまいたかったけど
、怒られそうだからやめた。
それからいつもと同じように時間が過ぎ
ていき。