【完】結婚させられました!?
十一時くらいになると、心優が眠たそう
に目をこすりながらリビングにやってき
た。
「……音夜君は、寝ないの?」
「ん?一緒に寝てほしいとか?」
「……馬鹿。先に寝るから、閉じまりと
かよろしくね?」
「おー」
「おやすみ」
「……うん、おやすみ」
ふにゃ、と笑って、二階へと上がってい
った心優。
なんなんだよほんとに。どんだけ可愛い
んだっつーの!
ここに来た当日とかは、心優は全然俺を
見ようともしなかったのに、今ではすっ
かり気を許してくれている。
でもそんなに安心されんのもなんという
か。
───ピルルル……
そんなとき、ふと、俺の携帯電話が鳴っ
た。
こんな時間に……裕太か?